
リスティング広告を配信しているんだけど、部分一致がどのようなマッチタイプで、どうやって活用すればいいのかわからない…。

部分一致を上手に使うことで、コンバージョン数の最大化に繋がっていくんだ!
リスティング広告では、キーワードにマッチタイプを設定することができますが、その中でも部分一致は比較的に敬遠されることが多いマッチタイプです。
しかしながら、部分一致を活用しないことにはリスティング広告を最大化することは無理だと言っても過言ではありません。
今回は、リスティング広告のマッチタイプである部分一致について、仕組みやメリット、デメリットを説明させて頂き、特徴を元にした実際の活用方法から注意点までを解説していきます。
部分一致とは?
まずは、部分一致の仕組みや特徴について解説していきます。
部分一致の仕組み
部分一致とは、登録した語句と関連しているキーワードをユーザーが検索した際に、広告配信されるマッチタイプのことを指しています。
もう少し具体的に説明すると、登録したキーワードが検索された時に、その前後で他にどのようなキーワードがよく一緒に検索されているかをGoogleが分析して、その一緒に検索されやすいキーワードを関連していると判断して広告配信されています。
例えば、「自転車」の部分一致を登録した場合、その前後に検索されるであろう以下のようなキーワードで広告が配信されることになります。
「自転車 購入」
「サイクリング 趣味」
「横浜 クロスバイク」
「マウンテンバイク 購入」
「小学生 キッズサイクル」
など
他のマッチタイプと大きく異なる部分としては、部分一致で登録したキーワード自体が検索語句に含まれていなくても、広告が配信されるマッチタイプとなっています。
なお、Yahoo!広告では部分一致で配信されるキーワードがGoogle広告よりも拡がりやすいと言われていますが、Yahoo!社に直接確認したところ部分一致の関連度合いを決めているのはGoogle社との回答を頂きましたので、仕組みとしてはGoogleもYahoo!も同じです。
部分一致のメリット
部分一致を活用する最大のメリットは、CVに繋がるキーワードを発掘することです。
リスティング広告を配信する際には、事前にキーワードを選定してユーザーがどのキーワードを検索した際にリスティング広告を表示させるかを決めます。
キーワード選定はリスティング広告の成果を決めるとても重要な部分なのですが、このキーワード選定から漏れた語句で検索しているユーザーにも獲得見込みの高いユーザー層がいる可能性があります。
部分一致を使うことで、このようなキーワード選定から漏れてしまったキーワードで検索している獲得見込みの高いユーザーをターゲットとすることができるので、CVに繋がるキーワードを発掘していくことができます。
そしてこの発掘こそが、リスティング広告を最大化するために必要な作業になります。
部分一致のデメリット
部分一致は使い方によって、広告費が大幅に増加してしまい、CPAの悪化に繋がる恐れがあります。
なぜなら、部分一致は登録したキーワードと関連している検索語句で広告配信されるため、CVに繋がりにくいキーワードを部分一致で登録してしまうと、獲得見込みの低いユーザー層にリスティング広告が配信されてしまうからです。
部分一致を初めて使った場合によく陥りやすいのが、このパターンになっています。
ただし、後ほど解説する部分一致の活用方法次第で、このデメリットの発生を防ぐことができます。
他のマッチタイプとの優先度
リスティング広告では、完全一致・フレーズ一致・絞り込み部分一致・部分一致の4種類のマッチタイプを活用することができますが、それぞれのマッチタイプにおいて優先度が決められています。
同じキーワードで複数のマッチタイプを活用した場合、以下のようにマッチタイプの優先度が決まっています。
(優先度高)完全一致>フレーズ一致>部分一致・絞り込み部分一致(優先度低)
例えば、「自転車」のキーワードをフレーズ一致と部分一致で登録した場合、ユーザーが「自転車 購入」のように登録したキーワードが含まれている語句で検索した場合はフレーズ一致が優先的に反応して広告配信され、部分一致は「自転車」の語句を含まない場合にのみ広告配信されます。
また登録しているキーワードが異なる場合は、マッチタイプよりもユーザーが検索したキーワードと登録しているキーワードの語句の一致率の高い方が優先的に配信されます。
例えば、「自転車」のキーワードをフレーズ一致、「自転車 購入」のキーワードを部分一致で登録している場合、「自転車 購入 おすすめ」というキーワードでユーザーが検索すると、より語句の一致率の高い部分一致が優先的に反応して広告配信されます。
このように部分一致を活用するときは、マッチタイプとの優先度も考えながら設定していく必要があります。
部分一致の活用方法
ここからは、部分一致をどのように活用してリスティング広告の改善に繋げていくのかを解説していきます。
指名キーワードの部分一致
自社の会社名や商品名、サービス名などのキーワードのことを指名キーワードと呼びます。
指名キーワードは、ユーザーが直接その商品やサービスのことを調べている意図があるので、獲得効率の高いキーワードとなっています。
この指名キーワードを部分一致で登録しておくことで、その指名キーワードを調べている前後で検索されているキーワードに対して広告配信させることができますので、より獲得見込みの高いユーザーをターゲットにすることができます。
指名キーワードを部分一致で登録する場合、完全一致およびフレーズ一致でも登録しておくことで、優先度の観点から指名キーワードが含まれていないキーワードを部分一致側で拾わせることができます。
もし指名キーワードの広告配信はしない方針にしているのであれば、指名キーワードをフレーズ一致で除外しておくことで、同じように指名キーワードが含まれていない獲得見込みの高いキーワードで広告配信することができます。
CVのあるロングテールキーワードの登録
ロングテールキーワードとは、3語以上の掛け合わせキーワードでよりユーザーの検索意図が分かるようなキーワードのことを指しています。
例えば、「自転車 購入」のキーワードだとユーザーが自転車を買いたいという検索意図になりますが、「自転車 購入 スポーツ用 横浜」というロングテールキーワードの場合、そのユーザーは横浜でスポーツ用の自転車を買いたいという検索意図になり、より深いユーザーをターゲットにすることができます。
このようなロングテールキーワードでCVが発生している場合は、その検索意図と商品との関連性が高いと考えられますので、部分一致で登録しておくことで獲得見込みの高いユーザーが検索しているキーワードで広告配信できるようになり、獲得に繋がる新たなキーワードを見つけることができます。
ロングテールキーワードを登録するもう一つの理由がマッチタイプの優先度で、後ほどデメリットの部分でも解説しますが、2語の掛け合わせワードは絞り込み部分一致で登録している場合が多く、部分一致でも登録してしまうとアカウント内での競合が発生してしまい、パフォーマンスの悪化に繋がってしまう恐れがあるからです。
部分一致での除外はフレーズ一致扱い
部分一致は除外キーワードとして登録することができますが、除外の場合はフレーズ一致のマッチタイプと同じ扱いになります。
例えば、「自転車」のキーワードを部分一致で除外した場合は、「自転車」を含むキーワードをユーザーが検索すると広告が配信されない設定になります。
部分一致で除外設定しても、関連語句で除外するということはできません。
部分一致の注意点
次に、部分一致を使う上での注意点を解説していきます。
絞り込み部分一致との併用に注意
部分一致と絞り込み部分一致を併用させるのは問題ありませんが、一つ注意点があります。
それは、部分一致と絞り込み部分一致のマッチタイプとしての優先度が同じという点にあります。
例えば、「自転車 購入」というキーワードを部分一致と絞り込み部分一致で登録していた場合、「おすすめ 自転車 購入」とユーザーが検索するとどちらのマッチタイプでも広告配信される可能性があり、広告ランクの高い方が優先的に配信されることになります。
そのため、アカウント内での競合が行われてしまい、クリック単価が上がってしまう恐れがあります。
これを防ぐために、同じキーワードで部分一致と絞り込み部分一致を活用しないようにしましょう。
競合の商標ワードを拾う可能性あり
同じようなサービスを展開している競合がいる場合、競合のサービスを調べているユーザーと自社のサービスを調べているユーザーのキーワードがかなり近い可能性が高いです。
どれだけ獲得見込みの高いキーワードを部分一致で登録したとしても、競合名のキーワードが関連していると判断されて広告配信されてしまう場合があります。
あくまでも競合の商標ワードで広告配信されてしまうことはダメではありませんが、配信されてしまうのが嫌であれば先行して競合名を除外キーワードとして登録しておきましょう。
また反対に、競合がキーワードを部分一致で登録して、自分たちの社名や商品名で広告配信されてしまう可能性がありますので、その場合は「これでもう安心!指名ワードで他社のリスティングが掲載されている場合の対処方法」の記事を参考にして指摘することをおすすめいたします。
まとめ


部分一致は使い方次第で獲得の増加が期待できるんだね!

しっかりと部分一致の特徴を理解したうえで活用していくことで、獲得の最大化に繋がるんだよ!
今回はリスティング広告のマッチタイプの一つである部分一致について、特徴や仕組み、使い方、注意点までを解説させて頂きました。
部分一致は、そのキーワードの前後でよく検索されているキーワードに広告配信することができますので、よりCVに繋がりやすいキーワードを登録しておくことで、獲得をさらに伸ばしていくことができるでしょう。
またマッチタイプの優先度は、絞り込み部分一致と全く同じになりますので、記事内にも記載しましたが併用の場合は同じキーワードで登録されていないか、注意しておきましょう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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