リスティング広告のアカウント構成を作成しているけど、フレーズ一致がどのような仕組みでどういうときに使うのが良いか知りたい…。
フレーズ一致はそのキーワードが含まれている場合に広告配信されるマッチタイプなんだ!
リスティング広告でキーワードを登録する際に、一緒にマッチタイプを設定していきます。
マッチタイプとは、登録キーワードに対してどの程度拡張して広告を配信させるかを決めるもので、完全一致・フレーズ一致・部分一致・絞り込み部分一致の4つがあります、
今回はそのマッチタイプの中から、フレーズ一致について、概要や特徴、使い方、他のマッチタイプの違いを解説していきます。
フレーズ一致とは?
まずは、フレーズ一致の概要や特徴について解説していきます。
フレーズ一致の定義・仕組み
フレーズ一致は、リスティング広告のマッチタイプの一つで、ユーザーが検索したキーワードの中に登録したキーワードが含まれている場合、広告を配信することができます。
Google広告でフレーズ一致を登録する場合は、””の記号でキーワードを挟んで入稿する必要があります。
配信例として、「自転車」のキーワードをフレーズ一致で登録した場合、「自転車」が含まれているキーワードをユーザーが検索するとリスティング広告が配信される仕組みになっています。
具体的には、以下のような「自転車」が含まれているキーワードで広告が表示されます。
「自転車」
「自転車 購入」
「自転車 人気」
「自転車 スポーツ用 購入 安い」
「おすすめ 自転車」
など
そのため、フレーズ一致は商品やサービスに関連する語句を含んで検索しているユーザーをターゲットにすることができるマッチタイプです。
登録したキーワードの語句の順番も一致
2語以上の掛け合わせキーワードをフレーズ一致で登録する場合は、その語句同士の順番も一致した場合にのみ広告が配信されます。
例えば、「自転車 購入」の2語の掛け合わせキーワードをフレーズ一致で登録した場合、「自転車 購入」というフレーズがそのまま含まれている場合にのみ広告が表示されることになります。
具体的には、以下のようなキーワードでユーザーが検索した場合に広告が表示されます。
「自転車 購入」
「自転車 購入 スポーツ用」
「自転車 購入 激安」
「横浜駅 自転車 購入」
「おすすめ 自転車 購入 人気」
など
また以下のように、2つの語句の順番が異なる、もしくは間に他の語句が挟まっている場合は、広告が表示されません。
「購入 自転車」
「購入 自転車 スポーツ用」
「自転車 激安 購入」
「横浜駅 購入 自転車」
「おすすめ 人気 購入 自転車」
など
もし、現在2語の掛け合わせキーワードをフレーズ一致で登録して配信している場合、上記のようにユーザーの検索意図が同じであっても広告が配信できていない機会損失の可能性がありますので、マッチタイプの設定を見直しておくとよいでしょう。
マッチタイプとしての優先度
マッチタイプには、完全一致・フレーズ一致・部分一致・絞り込み部分一致の4種類がありますが、それぞれのマッチタイプにおいて優先度が決められています。
同じキーワードを複数のマッチタイプで登録していた場合、以下のように優先度が決まっています。
(優先度高)完全一致>フレーズ一致>部分一致・絞り込み部分一致(優先度低)
フレーズ一致と完全一致の違い
同じキーワードをフレーズ一致と完全一致で登録していた場合は、その語句をそのままユーザーが検索した時は完全一致で優先的に配信されて、その語句と他の語句を掛け合わせてユーザーが検索した時はフレーズ一致で配信されることになります。
例えば、「自転車」のキーワードを完全一致とフレーズ一致で登録した場合、ユーザーが「自転車」と検索した時は完全一致、「自転車 購入」など他の語句と掛け合わせて検索した時はフレーズ一致で配信されます。
完全一致は、登録したキーワードと同じ語句を検索した場合に他のマッチタイプよりも優先的に広告が配信されますので、フレーズ一致と併用して登録しておくことで入札単価のコントロールをより調整できるようになります。
フレーズ一致と絞り込み部分一致の違い
同じキーワードをフレーズ一致と絞り込み部分一致で登録していた場合は、1語か2語以上の掛け合わせかで大きく扱いが変わってきます。
例えば、「自転車」の1語のキーワードをフレーズ一致と絞り込み部分一致で登録した場合、どちらも検索キーワードに「自転車」が含まれた時に広告が配信される仕組みですが、この場合フレーズ一致が優先的に配信されて、絞り込み部分一致では広告配信がされません。
また、「自転車 購入」の2語の掛け合わせキーワードをフレーズ一致と絞り込み部分一致で登録した場合、「自転車 購入 おすすめ」など登録した語句と一致しているフレーズがある時はフレーズ一致が優先的に配信されて、「購入 自転車 おすすめ」など登録した語句とフレーズが一致していない場合は絞り込み部分一致が配信されることになります。
さらに少し複雑になるのですが、マッチタイプの優先度はあくまでも同じキーワードで登録していた場合に発生する順番であり、異なるキーワードの場合では検索されている語句と登録しているキーワードとの語句の一致率の高い方が優先されることになります。
具体的には、「自転車」のキーワードをフレーズ一致で登録、「自転車 購入」のキーワードを絞り込み部分一致で登録した場合、ユーザーが「自転車 おすすめ 購入」という語句で検索すると、この語句と一致率の高い「自転車 購入」の絞り込み部分一致が反応して優先的に広告が配信されることになります。
フレーズ一致のおすすめの活用方法
ここからはフレーズ一致の活用方法について、解説していきます。
単体一語をフレーズ一致で登録
フレーズ一致は、掛け合わせていない単体の一語で登録することで価値を見出すことができます。
なぜなら、フレーズ一致は2語以上の掛け合わせで登録した場合、その語句同士の順番が一致していないと広告が配信されず、機会損失が発生してしまいますので、リスティング広告を最大化していくには不向きです。
2語以上の掛け合わせは、完全一致もしくは絞り込み部分一致で登録して、フレーズ一致が狙っていくのはそれ以外の語句で掛け合わせて検索しているユーザーをターゲットにしていくのが効果的です。
そのため、フレーズ一致を使う場合は、「自転車」などの単体一語で登録することをおすすめいたします。
形態素解析でキーワード発掘
単体一語でフレーズ一致を登録したら、検索語句のデータを元に形態素解析を行うことで、獲得に繋がりやすい掛け合わせ語句を発掘することができます。
形態素解析とは、掛け合わせのキーワードをそれぞれ意味のある単語(形態素)に分解して、解析していく方法です。
具体的には、「自転車」のキーワードをフレーズ一致で配信した場合、「自転車 購入 おすすめ」「自転車 激安」「購入 自転車 人気」など様々な検索キーワードで広告配信されることになります。
この検索語句の中から、「購入」が含まれているキーワードの数値、「人気」が含まれているキーワードの数値など分解できる単位でそれぞれの配信数値を集計して、どのキーワードで効果が良いか悪いかを分析していきます。
そして、「購入」が含まれているキーワードの効果が良い場合は、「+自転車 +購入」の絞り込み部分一致で登録して入札強化、反対に「人気」が含まれているキーワードの効果が悪い場合は、「人気」を除外キーワードに登録していくことで、より獲得に繋がりやすいキーワードに予算を寄せることができ、リスティング広告の効果が改善していきます。
除外キーワードをフレーズ一致で活用
フレーズ一致は登録だけでなく、除外キーワードとしても活用されることが多いです。
例えば、競合の会社名や配信したくない語句がある場合、フレーズ一致で除外登録しておくことで、その語句が含まれた場合には広告配信されない状態を作ることができます。
また、配信量は多いのに獲得に全く繋がらない語句がある場合も、その語句をフレーズ一致で除外しておくことで、広告配信されず無駄コストの減少に繋がります。
ただし、実は除外キーワードを部分一致で登録してもフレーズ一致の扱いになりますので、絶対にフレーズ一致である必要はありません。
まとめ
フレーズ一致は一語で登録しておくことが重要なんだね!
獲得に繋げるよりも、キーワードを発掘させることをメインに使うことでフレーズ一致は最大の力を発揮できるんだよ!
今回はリスティング広告のマッチタイプであるフレーズ一致について、特徴やおすすめの使い方を解説させて頂きました。
フレーズ一致は絞り込み部分一致よりも優先度が高く配信されてしまうため、2語以上の掛け合わせで登録してしまうと、機会損失が発生しやすいマッチタイプとなっています。
そのためフレーズ一致を活用する場合は、一語で幅広く拾わせることでアカウント内の最大化に繋げることができます。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
コメント