リスティング広告を配信しているんだけど、サイトリンク表示オプションがどんな機能で活用すべきかどうかを知りたい…。
サイトリンク表示オプションを使うと、ユーザーにリンクしてもらえる場所を増やすことができるのでCTRが高まりやすくなるんだよ!
Google広告もYahoo!広告もリスティング広告では、広告表示オプションと呼ばれる通常の広告文とは別に訴求内容を追加できるオプション機能を活用することができます。
その中でGoogle広告で活用できる広告表示オプションのひとつがサイトリンク表示オプションと呼ばれる機能で、リンク付きの広告文を表示させることができ、より多くのユーザーをサイトに促すことができます。
そこで今回はこのサイトリンク表示オプションについて、特徴や仕組み、メリット、デメリットから設定方法までをまとめて解説していきます。
特に他のサイトではあまり紹介されることはありませんが、サイトリンク表示オプションを使ったことで悪化してしまったという経験談もまとめていますので、宜しければ最後までお読みいただければと思います。
サイトリンク表示オプションとは?
まずはサイトリンク表示オプションの概要について解説していきます。
広告文の下に表示できるクリック付きのオプション
サイトリンク表示オプションとは、Google広告で活用できる広告表示オプションの一つで、広告文の下にリンク付きの広告文を追加できるオプションです。
上記のようにサイトリンクの見出しのみが表示される場合もあれば、見出しと説明文がセットで表示されることもあります。
青字になっている見出し部分をユーザーがクリックすると、設定したリンク先に遷移してもらうことができます。
通常の広告文ではリンク先を1つしか設定できませんが、サイトリンク表示オプションを活用するとユーザーを別のリンク先に遷移させることができますので、ユーザーの求めている内容に合致したサイト内のコンテンツをすぐに見つけてもらうことができます。
なお、サイトリンク表示オプションは通常のリスティング広告と同じく、ただ表示されただけでは費用は発生しません。
ユーザーがその内容をみて見出しのリンクをクリックした際に、広告費が発生する仕組みとなっています。
文字数や上限本数、URLの入稿規定
サイトリンクに設定できる内容としては、見出し・説明文1(省略可)・説明文2(省略可)・リンク先URLとなっており、各セットで上限20本まで入稿することができます。
設定項目 | 文字数 |
見出し | 半角25文字 |
説明文1・2 | それぞれ半角35文字 |
最終ページURL | 広告文と異なるURL |
なお、最終ページURLに設定するリンク先は広告文とは異なるURLでないと審査落ちが発生する場合があります。
Yahoo!広告ではクイックリンクオプション
サイトリンク表示オプションはGoogle広告で使われる名称ですが、Yahoo!広告でも同じような表示オプションがありクイックリンクオプションと呼ばれています。
Yahoo!広告の場合は、Google広告よりもクリックできる文字の大きさが小さいため、少し目立ちにくい広告表示オプションになっています。
サイトリンク表示オプションのメリット
ここからはサイトリンク表示オプションを活用するメリットを3つご紹介いたします。
- 掲載枠の拡張によりクリック率の向上
- 掲載順位が上がりやすくなる
- ユーザーの求めている訴求内容が把握できる
①掲載枠の拡張によりクリック率の向上
サイトリンク表示オプションを活用することで、リスティング広告の掲載枠が拡張し、クリックできる箇所も増加するため、ユーザーによりクリックされやすくなりCTRが高まります。
以下の数値は、サイトリンク表示オプションを設定する前と後で数値がどのように変化したかをまとめたものになります。
設定状況 | IMP | CL | CTR | CPC | COST | CV | CVR | CPA |
設定前 | 345,260 | 23,679 | 6.86% | ¥27 | ¥628,599 | 76 | 0.32% | ¥8,260 |
設定後 | 352,891 | 35,260 | 9.99% | ¥22 | ¥787,844 | 128 | 0.36% | ¥6,179 |
設定前はCTRが6.86%だったのに対して、サイトリンク表示オプション設定後は9.99%と3%以上も向上しています。
クリック数が大幅に伸びたことで、その分CV数も増加しているという配信事例になります。
この結果からも、サイトリンク表示オプションを設定することでクリック率を向上させられることがわかりました。
②掲載順位が上がりやすくなる
サイトリンク表示オプションを設定すると、リスティング広告の掲載順位が上がりやすくなります。
なぜなら、掲載順位を決めている広告ランクを決める要素に広告表示オプションを設定しているかどうかが含まれているからです。
もう少し具体的に説明すると、リスティング広告のオークション入札では広告ランクの値が高い順番に広告の掲載順位が決まっていきます。
そしてその広告ランクを決める計算が、
広告ランク=品質スコア×入札単価+広告表示オプション
となっており、サイトリンク表示オプションを設定することで、広告ランクが上がり掲載順位も上がりやすくなります。
③ユーザーの求めている訴求内容が把握できる
入稿規定でも解説しましたが、最大20本のサイトリンク表示オプションを設定することができます。
そして実際の配信結果から、それぞれのサイトリンク表示オプション毎でクリックがどの程度されているかを確認することができます。
この数値を確認することで、例えば、価格を訴求しているサイトリンク表示オプションのクリック率が他のオプションと比べて高ければ、検索しているユーザーは価格を知りたがっていると考えられるので、広告文内にもう少し価格訴求を追加してみたり、料金プランごとで分けてサイトリンク表示オプションを設定することで、ユーザーに寄り添った広告文を見つけていくことができます。
サイトリンク表示オプションのデメリット
サイトリンク表示オプションは、クリック率が高まり掲載順位も上がりやすいことから必ず使うべき広告表示オプションと言われますが、一方でデメリットもあることを把握しておきましょう。
- 設定しても表示されない場合がある
- クリック単価が上がりやすい
①設定しても表示されない場合がある
サイトリンク表示オプションを含む広告表示オプションは、設定したとしても必ず表示される訳ではありません。
なぜなら、広告の掲載順位や品質スコアの値によって表示されるかどうかが決まっているからです。
特に複数の企業が出稿しているようなビックワードでは、掲載順位が1位の広告だけサイトリンク表示オプションが表示されているという場合が珍しくありません。
そのため、サイトリンク表示オプションを設定したからといって、必ず表示される訳ではないことを心掛けておきましょう。
②クリック単価が上がりやすい
個々の案件によって異なりますが、サイトリンク表示オプションを設定すると、クリック単価自体が上がりやすくなるという傾向があります。
なぜなら、サイトリンク表示オプションを設定すると、キーワードの品質スコアを決める要素である推定クリック率の水準値が上がるためです。
もう少し詳しく説明すると、サイトリンク表示オプションが掲載されると、クリックされる箇所が増えてリスティング広告の掲載枠が拡がるため、クリック率が高くなると予想されます。
そのため、キーワードのクリック率の水準値も上がるのですが、その水準値よりも実際のクリック率が低く推移してしまうと、キーワードの品質スコアが下がることになります。
クリック単価の値は、
クリック単価=掲載順位が1つ下の広告ランク÷自分の品質スコア+1
によって決められていますので、品質スコアが下がることでクリック単価は上がってしまうことになります。
クリック単価の決まり方については、キーワードのクリック単価の決まり方【リスティング広告】の記事でまとめていますので、参考にしてください。
実際にある案件で、サイトリンク表示オプションを設定していたのですが、クリック単価が日々上がってしまったので、サイトリンク表示オプションの設定を削除したところ、クリック単価が大幅に下がったという実績があります。
サイトリンク | IMP | CL | CTR | CPC | COST | CV | CVR | CPA |
設定中 | 3,404,556 | 901,324 | 26.4% | ¥12 | ¥10,815,888 | 941 | 0.10% | ¥11,494 |
設定解除後 | 3,632,856 | 681,936 | 18.7% | ¥4 | ¥2,727,744 | 959 | 0.14% | ¥2,844 |
上記のようにサイトリンク表示オプションの設定解除後はCTRが大幅に低下していますが、CPCが12円から4円と1/3になったことでCPAが大幅に低下しています。
そのため、サイトリンク表示オプションを付けることでCTRの数値は確かに増加しますが、CTRの想定値よりも上がりきれないとCPCが高くなってしまう可能性があります。
サイトリンク表示オプションの設定方法
ここからはサイトリンク表示オプションの設定方法を解説していきます。
- 手順①「広告と広告表示オプション」のページから「広告表示オプション」を選択して、「サイトリンク表示オプション」をクリックします。
- 手順②サイトリンク表示オプションを追加する先をアカウント・キャンペーン・広告グループから選択して、新規作成か既存のサイトリンクを使用するかを選択します。
- 手順③見出し部分が「サイトリンクのテキスト」、説明文1・説明文2、最終ページURLをそれぞれ設定していきます。
- 手順④サイトリンクを5本以上設定する場合は「サイトリンクを追加」を選択して追加表示させて、入力が完了したら「保存」をクリックします。
以上で、サイトリンク表示オプションの設定は完了となります。
まとめ
サイトリンク表示オプションには、メリットもデメリットもあるんだね!
基本的には設定が必須だけど、クリック単価が上がりっぱなしの場合は停止も検討しておこう!
今回はGoogle広告で活用できるサイトリンク表示オプションについて、特徴や仕組み、メリット・デメリットから設定方法までを解説させて頂きました。
サイトリンク表示オプションは、他の広告表示オプションと比べてもクリック率の向上に寄与しやすいので、設定は必須のオプションと考えておきましょう。
その代わり、設定後の数値変動でおかしい部分が出てきたら、サイトリンク表示オプションが影響している場合がありますので、しっかりと前後比較も追えるようにしておきましょう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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