リスティング広告のインハウス化はデメリットの方が大きい!失敗しないポイントとは?

リスティング広告

「リスティング広告をインハウス化したいんだけど、上手くいくだろうか…」

「代理店の手数料分がもったいないからリスティング広告を自社運用に切り替えたい!」


ここ数年でリスティング広告のインハウス化についてこんな話を良く聞きます。

広告主様側の方は一度はリスティング広告のインハウス化を考えたことがあるのではないでしょうか?

実は僕自身も、代理店側で広告運用を行ったこともあれば、広告主側で代理店のディレクションを行い、またそこからインハウス化して自分で広告運用を行ってきました。

その経験から言えることとして、

「リスティング広告のインハウス化はメリットよりもデメリットの方が大きい」

ということです。

なぜなら、実際に僕もインハウス化して大きく感じたこととして、

  • 入稿業務に作業時間が取られる
  • 土日祝日も運用業務が発生する
  • 運用のノウハウが属人化してしまう
  • 実際の運用者のモチベーションが上がらない

といったことがデメリットとして挙げられますが、特に運用者のモチベーションを上げられないことにはインハウス化の成功は無いと感じました。

今回は、実際にリスティング広告をインハウス化したことによるメリットとデメリットをお話しさせて頂き、その上でインハウス化を行うのであれば何が必要になってくるのか、ということを過去の反省も踏まえてご紹介させて頂きます。

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リスティング広告のインハウス化とは?

通常リスティング広告の出稿は、専門的な技術やノウハウが必要であることから広告を出稿する広告主から広告代理店を経由して広告出稿することが多いのですが、最近は広告代理店を経由せずに広告主が直接広告出稿することが増えてきています。

このように広告主が直接広告出稿することをインハウス化、もしくは内製化と呼びます。

先ほどもお伝えさせて頂きましたが、リスティング広告はメニュー数が多かったり専門的なテクニックやノウハウが必要になるため、実際にインハウス化を行う際は元々広告代理店で運用を担当していた人間を広告主側が採用して雇ったり、インハウス支援のサービスを利用して社内の人間に運用ノウハウを学んでいってもらい進めることが多いと思います。

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インハウス化することによるメリット

ここからはリスティング広告を広告主がインハウス化することによるメリットについてご紹介させて頂きます。

今回の記事のテーマは「インハウス化はデメリットの方が大きい」ですが、インハウス化を行うことで広告主側にもメリットがあるのは事実です。

インハウス化のメリットとしては大きく以下の項目が挙げられます。

  • 広告代理店の手数料を削減できる
  • 事業内容を細かく理解した人間が運用できる
  • 小回りが効く

広告代理店の手数料を削減できる

リスティング広告のインハウス化のメリットとして、一番はこの手数料を削減できることが挙げられます。

大手の広告代理店の手数料の相場は、20%程度のところが多いです。

つまりリスティング広告で毎月100万円の広告出稿を行っている場合、

100万円/月×20%=20万円/月

と年間にすると240万円も代理店に手数料として支払っている部分が、インハウス化すると発生せずに0円になるので大きいですよね。

この元の広告費が増えれば増えるほどこの手数料は増えていきますので、例えば毎月1億円の広告出稿を行っている場合は、年間2億4,000万円の手数料分を削減することが出来ます。

広告費が多ければ多い広告主ほどインハウス化することで手数料の削減額が増えてメリットが大きくなります。

お金は目に見えて分かるメリットなので、これを計算しただけでインハウス化を進めてしまう気持ちも分かりますが、後ほどご紹介するデメリットと冷静に比較していく必要があります。

事業内容を細かく理解した人間が運用できる

広告代理店に運用をしてもらう場合、もちろん運用者はその業界について理解を深めるために勉強はしますが、事業会社(広告主)にいないと細かい部分は分からないことも多いです。

その分、広告主側が運用することは、その商品やサービスを理解した人間に運用してもらうことが出来るので、クリエイティブやキーワード選定などにおいて無駄なやり取りが発生せず進められることはメリットになります。

ただしこれは会社としてはやりやすいという面でメリットになると思いますが、それが実際の数値としての効果が発揮されるかどうかは別問題です。

実際に運用していく中で、広告主側で考えていたターゲットとは異なるユーザー層が獲得に繋がるということは良くあります。

そこをしっかりと発見して運用に取り入れていくことが出来るか、という考え方も運用者には求められる力になってくるからです。

小回りが効く

これは広告代理店の大きさや広告出稿している金額感によって異なるので、一概にメリットにはならないかもしれませんが、もし広告主側で事業に関して大きな方針転換を行うや即時停止の必要が出てきた場合、広告代理店を通していると担当者に電話やメールなどを行う手間が発生します。

特に担当者が休暇中や土日祝日などの場合は動けない場合も多いと思います。

しかし広告主側で運用していれば、事業方針が決まった瞬間に管理画面にアクセスして変更を行うことも出来るので、広告代理店と比較するとかなり小回りが効くはずです。

リスティング広告を含めてマーケティングはリアルタイムの情報に応じて即時対応を行う必要がありますので、こういう点からするとメリットになってきます。

ただしここも考え方次第ではメリットにならず、例えば優先度は決める必要がありますが、自社運用だから平日の17時までしか作業を行わないとかのルールを決めてしまうと、緊急時の対応が行えず逆にデメリットになりかねないので注意が必要です。


以上、インハウス化によるメリットをご紹介させて頂きましたが、特に一番目に挙げた「広告代理店の手数料を削減できる」が大きなメリットになってくるでしょう。

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インハウス化することによるデメリット

今度はインハウス化によるデメリットをご紹介させて頂きます。

メリットの中には「お金」という目に見える項目があったので誰にでも分かりやすいですが、デメリットは目に見えないためとても分かりづらいです。

インハウス化のデメリットとしては以下の項目が挙げられます。

  • 入稿業務に作業時間が取られる
  • 土日祝日も運用業務が発生する
  • 運用のノウハウが属人化してしまう
  • 実際の運用者のモチベーションが上がらない

入稿業務に作業時間が取られる

リスティング広告にとって入稿作業はとても重要な業務です。

なぜならユーザーはキーワードを検索して広告を見てクリックして、サイト内に訪問してきますが、そのキーワードと広告は入稿して初めて出稿することが出来るからです。

そのためこの入稿業務にしっかりと時間を費やすことが必要になってくるのですが、一度行ったことがある人なら分かりますが入稿作業は重要なだけでなくとても大変です。

特に一からキーワードの選定を行って掛け合わせて入稿内容を作っていくのは好きな人は少ないと思います。

またミスが多く発生するのもこの入稿作業の部分になります。

そのためなおさら的確な作業が必要になってきます。

そしてこの入稿業務に作業時間を取られると、他の業務に手が回らないということが発生しとても悪循環になります。

僕がインハウス化したときは、約10アカウントを一人で運用していたのですが、新規で開始する1アカウントのキーワード数が10万オーバーとなり、エクセルが動かなくなってしまうことがありました。

その結果、他のアカウントの運用を行う時間も無くなってしまい、結果土日や夜遅くまで作業しないと終わらないという状況になりました。

土日祝日も運用業務が発生する

WEB広告という特性上、仕方ない部分もありますが、土日だろうが祝日だろうが広告は回り続けます。

特にBtoC向けのサービスなどでは平日と土日で数値が大きく異なることも多いと思います。

人や責任感に寄るのかもしれませんが、僕は広告運用する上で1円でも良いから価値を高めたいと考えてしまうので、広告の数値は土日祝日や夜間でも良く見ていて調整を行っていました。

広告代理店でも土日祝日に対応して頂ける場合も多いことを考えると、インハウス化によって少なからず休日の対応が発生する可能性が出てくることはデメリットになってくると思います。

運用のノウハウが属人化してしまう

先ほどリスティング広告は入稿作業が重要とお伝えさせて頂きましたが、それと匹敵するほど重要な部分が運用作業です。

リスティング広告の運用とは、入札単価をいくらにするのかどうか、入札調整率はいくつにするかどうか、このキーワードは取れてないから停止するかどうか、新規のターゲットとしてキーワードの追加をするかどうか、このメニューが取れているので新しくこっちのメニューもやってみるかどうか…などなどがあたります。

つまり運用作業とは、実際の配信データや市場の流れを見て分析を行い、それをアカウントに対して設定していく作業になります。

この作業を行う上で経験とノウハウが必要になってくるのですが、これを人に教えることはとても難しくかなり属人化してしまいます。

なぜなら、実際の配信データは刻一刻と変わっており、分析していく角度も変えていく必要があるため、「こうなったらこうすればOK」というようなノウハウは無いからです。

一言で言うならば、「自分で考える力」とでも言うべきなのでしょうか?

そしてインハウス化をすると、その運用者にだけノウハウが蓄積されてしまうため、退職等でいなくなった場合に運用ノウハウをまた1から溜めていくことになり、勉強コストも含めて痛手となります。

実際の運用者のモチベーションが上がらない

僕はインハウス化のデメリットの中でも一番のポイントはこの「モチベーション」だと考えています。

なぜモチベーションが上がらないかというと、ずばり「業務内容と給料が見合わないから」だと思います。

つまりリスティング広告をインハウス化することで手数料分が浮くのは事実ですが、そこの作業部分を自社で受け持つことになるので、新たに人件費として充てていく必要があるのですが、給料面が変わらず「ただ業務だけ増えている」と現場の人間が感じてしまうとモチベーションは下がることになります。

モチベーションが下がると入稿や運用作業に支障をきたし、数値としての効果も落ちてくるという悪循環が待っています。

そして最終的にはノウハウなどが溜まった運用者が退職してしまうという事態が発生します。

メリットが手数料という目で見える部分だからこそ、実際に入稿・運用している人間からすると

「給料が変わらないで業務が増えるなら、会社にしかメリットが無い。だったら広告代理店に依頼した方がいい」

と思ってしまうのは当然だと思います。

ましてや土日や夜間の業務対応が発生しているのであればなおさらです。

ただ逆にこのモチベーションを上げることが出来れば、他のデメリットも全力でカバーして取り組んでくれることになり、インハウス化による成功が近づいてくると思います。

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失敗しないインハウス化のポイント

ここまではリスティング広告をインハウス化することによるメリットとデメリットをご紹介させて頂きましたが、ここからは特にデメリット部分に注目をして失敗しないインハウス化のポイントについてお話しさせて頂きます。

運用体制の仕組み作り

僕が今回デメリットとしてご紹介した「入稿業務に作業時間が取られる」「土日祝日も運用業務が発生する」「運用のノウハウが属人化してしまう」に関しては、全て一人で入稿と運用を行ってしまったことが原因でした。

つまり複数人での運用および入稿を行う体制を作ることが出来れば、全てのデメリットを解消することが出来ます。

この体制を作る上で1つポイントとなるのが、それぞれの業務を分けないことです。

広告代理店では良くありますが、営業担当・運用担当・入稿担当と分かれていたりしますが、インハウスで運用する場合は全員が入稿~運用・分析まで行えるような体制を作った方が良いです。

なぜなら例えば、運用担当1人・入稿担当1人と置いてしまうと、入稿担当がいない時は入稿が出来なくなってしまい作業が滞ってしまうからです。

それよりも2人ともが運用と入稿の作業を行えることで、どちらか1人がいれば全ての対応が出来るようになります。

また複数人の体制にすることで、夜間の対応担当や休日の担当などそれぞれで分担することが出来るため、1人に対する負荷を減らすことが出来ます。

そして運用ノウハウを複数人で学んでいくことが出来るのも、この体制の良いポイントです。

複数人の体制にすることで人件費はかさむことになりますので、メリットである手数料がどの程度削減されるか次第で、人材を増やすことが出来るかどうかが決まります。

つまり手数料の削減コストが大きければ大きいほど、より充実した体制を作ることが出来るのでインハウス化が成功しやすくなります。

逆に手数料分をカバー出来るだけの体制を作れないのであれば、広告代理店に依頼をしている方が安全かと思います。

インセンティブ制度

もう一つ、デメリットで一番大きい部分として「モチベーション」があるとお話しさせて頂きました。

その広告運用を通じて、ある程度目標をしっかりと設定して達成をした場合にはインセンティブを与える形を作れると、責任感を持ちつつモチベーションを引き上げて運用していけると思います。

リスティング広告のインハウス化として成功になるラインとしては、代理店の手数料分を削減して売上をキープすることが出来たかになってきますので、そこの最低条件から売上を拡大した分に対してインセンティブを作れると運用者のモチベーションは上がるかと思います。

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まとめ

以上、今回はリスティングのインハウス化について、メリット・デメリットを自分の体験談より語らせて頂きました。

インハウス化は広告代理店に支払っていた手数料を削減することが出来るため、簡単に考えがちですが、実際にリスティングの入稿・運用業務には作業工数も多く、しっかりとデメリット部分にも目を見張っていく必要があります。

デメリットの中でも一番大きいと考えられる「実際の運用者のモチベーションが上がらない」ことはとても重大なことかと思います。

そのため、インハウス化する場合は手数料で浮いた分で以下の2点を行っていく必要があると考えています。

  • 運用体制の仕組み作り
  • インセンティブ制度

今回はかなり運用者目線でのインハウス化についてのお話になりましたが、もし参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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この記事を書いた人
Tomoya Watanabe

リスティング広告の運用歴は7年で、広告代理店も広告主側もどちらも経験してきました。記事では、自らのリスティング広告の運用の経験から、実際にやってみて上手くいったことだけでなく、失敗したこともすべてリアルに解説していきます。

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