リスティング広告の配信準備をしているんだけど、どのようにアカウント構成を組めばいいかが分からない…。
リスティング広告はアカウント構成の作り方次第で効果が大きく変わることがあるから、慎重に作っていこう!
リスティング広告は、キーワードを購入して広告文を配信するというシンプルな広告です。
しかし実際は、アカウント・キャンペーン・広告グループというそれぞれの箱のようなものを作って、構成を作り上げていく必要があります。
そこで今回は、リスティング広告のアカウント構造の仕組みから、アカウント構成の作り方を解説していきます。
リスティング広告のアカウント構造の仕組み
まずは、リスティング広告のアカウント構造について解説をしていきます。
アカウント構造とは?
アカウント構造ってなに?
管理ツールのアカウント配下にキャンペーン・広告グループ・キーワード・広告文を設定していくんだけど、その構造のことをアカウント構造と呼ぶんだよ!
リスティング広告のアカウント構造は、3階層で出来上がっています。
第1階層の一番大きな箱がアカウントとなり、その中に第2階層として複数のキャンペーンという箱を作ることが出来ます。
さらに、このキャンペーンの中に第3階層として広告グループという枠を作ることができ、この広告グループの中に配信したいキーワードと広告文をセットにして設定することが出来ます。
この中でも一番大きいアカウントに対しては、ログイン情報などの管理権限を付与したり、支払い情報の設定などを行うという役割があります。
キャンペーンの役割
キャンペーンって何を設定することが出来るの?
キャンペーンでは1日にどのくらい広告費を使うか、どの地域に配信するか、など配信の大枠を決めることが出来るんだよ!
キャンペーンは、後ほど解説する広告グループをまとめるということが大きな役割になっています。
細かい設定周りは広告グループで行うことが出来るので、キャンペーンをいくつも作成する必要はありません。
特に、キャンペーン単位のデータ量を元に自動入札の機能が働くので、キャンペーンは少しでもまとめておいた方が効果が出やすくなります。
ただし、このキャンペーンにだけ設定することが出来る項目もあります。
上記の5つは基本的にキャンペーンにのみ設定することが出来る項目になりますので、例えば以下のように複数の店舗を経営されている企業で、それぞれの配信地域を分けて配信したい場合は店舗毎にキャンペーンを分ける必要があります。
反対に言えば、この項目以外は広告グループで設定を行うことが出来ますので、キャンペーンで分ける必要はありません。
広告グループの役割
じゃあ広告グループはどんな役割があるの?
広告グループにはキーワードと広告文を入れることが出来て、それぞれを連動させることが出来るんだ!
広告グループの中には、キーワードと広告文を複数設定することが出来ます。
そして、キーワードがユーザーに検索された場合に、そのキーワードと同じ広告グループに入っている広告文が配信されるという仕組みになっています。
このキーワードには品質スコアと呼ばれる10段階で質を決めるスコアがあります。
この品質スコアを決める要素に、広告文との関連性とランディングページの利便性があります。
ランディングページは広告文に設定することが出来ますので、キーワードと広告文の関連性毎にこの広告グループを分けて設計していくことで、品質スコアがより上がりやすくなります。
つまりアカウント構成を作るうえで、この広告グループにおいて品質スコアを加味しながら作成していくことが、とても重要なポイントになってくるのです。
アカウント構成の作り方
ここからは、実際にアカウント構成をどのように作っていくのか、解説していきます。
キーワードの選定
キーワードはどのように選定していけばいいの?
軸となるキーワードを見つけてから、掛け合わせのキーワードを抽出していくとやりやすいよ!
まずは広告で配信したいキーワードを決めていく作業になります。
ユーザーが実際に検索するときにどのキーワードで広告を配信させるかを決めるものになっており、リスティング広告にとってはキーワードでしかユーザーを絞り込むことが出来ません。
そのため、少しでも獲得に繋がりやすいキーワードを選定するために、商品やサービスのメインとなる軸キーワードとユーザーの検索意図を決める掛け合わせキーワードの2つを抽出してくると選定が行いやすくなります。
なぜなら、軸キーワードだけではユーザーの検索意図が様々であるので、さらに掛け合わせキーワードを設定しておくことで、より獲得に近しいユーザーに対してリスティング広告の配信を行うことが出来るからです。
マッチタイプの組み合わせ
マッチタイプってなに?
キーワードに設定することが出来て、登録したキーワードとどのくらい一致した場合に広告を表示させるかを決めるんだ!
キーワードの選定が終わったら、次に軸キーワードと掛け合わせキーワードを組み合わせながら、マッチタイプを決めていきます。
マッチタイプは、キーワードを登録する際に設定することができ、登録しているキーワードと実際にユーザーが検索したキーワードがどの程度一致した場合に広告を配信させるかどうかを決めるものになっています。
マッチタイプには大きく4つの種類があり、拡張度合いが狭い順番に完全一致・フレーズ一致・絞り込み部分一致・部分一致となっています。
マッチタイプ | 内容 | 拡張度 |
完全一致 | 登録したキーワードと完全に一致した場合に広告配信 | 小 |
フレーズ一致 | 登録したキーワードのフレーズが含まれている場合に広告配信 | 中 |
部分一致 | 登録したキーワードと関連性の高いキーワードの場合に広告配信 | 大 |
絞り込み部分一致 | +の記号で絞り込まれたキーワードが含まれている場合に広告配信 | 中 |
これらのマッチタイプをキーワードと掛け合わせながら決めていきます。
軸キーワードを単体で入れる場合は完全一致とフレーズ一致、掛け合わせたキーワードを入れる場合は完全一致と絞り込み部分一致で設定していくのがおすすめです。
広告グルーピング作業
広告グルーピングってなにをするの?
さっき選定したキーワードを広告グループにまとめていくんだよ!
アカウント構成でも特に重要になってくるのが、広告グルーピングの作業です。
ここまでで選定したキーワードを広告グループにまとめていくのですが、最初にもお伝えした通りでこの設計次第で品質スコアは変動していく可能性がありますので、慎重に行うようにしましょう。
広告グループの組み方は、運用者によって大きく変わってきます。
例えば、1つの広告グループに1つのキーワードしか入れない1グループ1キーワードの構成であったり、現在Googleが推奨しているHagakure(ハガクレ)と呼ばれるランディングページを基準にした構成など様々な考え方があります。
どちらにも一長一短があり、どちらが良いという判断を行うのは難しいです。
おすすめな方法としては、選定したキーワードに対して訴求したい広告文のテーマ毎に広告グループをまとめていくと、ある程度運用もしやすく品質スコアも高まりやすいアカウント構成になってきます。
広告グループの分け方については、以下の記事で詳しく解説しております。
広告文の作成
広告文を作成するときにコツとかはあるの?
キーワードを広告見出しに含めることと、ユーザーの気持ちになることが重要だよ!
広告グルーピングが完了したら、最後に広告文を作成していきます。
すでに広告グループを分けていますので、その広告グループ単位で広告文を作成していきましょう。
広告文は実際にユーザーに配信される文章であり、ユーザーはその広告の内容を見て自分が探している情報と合致しているかどうか、を判断してクリックするかどうかが決まってきます。
そこで広告文を作成していく際には、同じ広告グループのキーワードを見出しに入れていくこと、また検索しているユーザーの気持ちになって作っていく必要があります。
かっこいいコピーや個性のある文章などは、リスティング広告の広告文には必要が無く、ユーザーが何を求めているのか、何が心を捉えることが出来るかを他人事ではなく、自分が同じ気持ちに立って考えていくことがとても重要になります。
記号を付けるかどうかや数字を入れるかどうかは、正直あまり変わるとは言えません。
記号を付けなくても十分クリック率の高い広告文を作成することは出来ますので、是非ユーザーに合う広告文を見つけてください。
広告文の作り方に関しては、以下の記事でコツを解説していますので、参考にしてください。
まとめ
アカウント構成を作るのも色んなことを考えないといけないんだね…
特にキーワード数が多かったりするとどのような構成にするか迷うけど、しっかりと何を基準に構成していくかを決めていくことが重要だよ!
今回はリスティング広告のアカウント構造の仕組みから、アカウント構成の作り方について解説をさせて頂きました。
記事内でもご紹介した通り、アカウント構造の設計次第では、品質スコアが大きく変動してしまい、効果が悪化するということも起きます。
特にキーワードと広告文をまとめている広告グループを作っていく際には、この品質スコアを念頭に入れながら作り上げていくことをおすすめいたします。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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