「レスポンシブディスプレイ広告は効果があるの?」
「レスポンシブディスプレイ広告ってどんな広告なの?」
GDN広告ではレスポンシブディスプレイ広告という広告種類が主流になってきましたが、しっかりと理解しておかないと上記のような疑問が出てきてしまったり、入稿しないという選択を取ってしまいます。
レスポンシブディスプレイ広告は実際に効果の高い広告で、現在GDNを配信するのであれば入稿は必須の広告になっています。
なぜなら実際に同じ広告グループにて、レスポンシブディスプレイ広告と通常のイメージ広告を配信したところ、レスポンシブディスプレイ広告の方がCV数が約1.7倍多くCPAは2/3と低下することが出来たからです。
これは通常のバナー広告と比べてレスポンシブディスプレイ広告がクリックのされやすい広告であり、低いCPCで配信することが出来たため結果として効果の良い数値が出ています。
そこで今回はこのレスポンシブディスプレイ広告に関して、入稿内容や配信面、そして実際の配信事例をご紹介させて頂きます。
レスポンシブディスプレイ広告とは?
レスポンシブディスプレイ広告とは、Google広告のディスプレイネットワークであるGDNを配信する際の広告の種類になっています。
現在、Googleの管理画面上からはGDNを配信する際のクリエイティブは、「レスポンシブディスプレイ広告」と通常の「バナー広告」の2種類となっています。
この項目ではそのレスポンシブディスプレイ広告の特徴と入稿内容、配信面についてお話しさせて頂きます。
レスポンシブディスプレイ広告の特徴
レスポンシブディスプレイ広告の最大の特徴は、
広告枠の配信サイズに合わせて自動的に配信する広告のサイズを変更する
ということです。
つまり、これまでは「300×250」サイズのバナー広告を入稿した場合は、広告枠のサイズが「300×250」の時だけ配信がされていました。
そのためそれぞれのサイズに合わせるために、様々なサイズのバナーを作成する必要がありました。
しかしこのレスポンシブディスプレイ広告が登場してからは、一つの広告でそれぞれの広告枠のサイズに合わせて配信がされるようになりました。
また後ほど入稿内容に関して説明をさせて頂きますが、レスポンシブディスプレイ広告の場合、画像やテキストをたくさん入れることが出来ます。
そして実際の配信実績に応じて、効果の良いクリエイティブに寄せて配信が行われるのも特徴の一つです。
レスポンシブディスプレイ広告の入稿内容
レスポンシブディスプレイ広告に入稿するものとしては、大きく分けて画像・動画・テキストの3つになります。
また実際にどのような配信になるのかに関しては管理画面上でプレビュー表記もできますので、そちらでご確認ください。
①画像
画像で入稿出来るサイズは、「1.91:1」と「1:1」の比率の画像を計15枚、および「1:1」と「4:1」のロゴ(必須ではない)を計5枚入稿することが出来ます。
他の広告媒体などとも合わせるために、「1.91:1」は1200×628、「1:1」は300×300のサイズを入稿するのが良いかと思います。
画像を作成する際のポイントとしては、
極力テキストを入れないクリエイティブを作成する
ことになります。
なぜならレスポンシブディスプレイ広告は、
- 配信される際にこの画像だけでなくテキストと一緒に配信がされること
- 広告枠のサイズに合わせて小さくなってしまうこと
の2点があり、画像内にテキストをたくさん入れてしまうと画像が小さくなった場合に読めなくなることがあるからです。
また先ほどの特徴の項目でもお話しさせて頂きましたが、レスポンシブディスプレイ広告は自動的に効果の良いクリエイティブに寄せて配信がされていきます。
そのため画像は最大枚数である「15枚」まで入稿することで、最適化がかかりやすくなるのでおすすめいたします。
ただ、
「え、そんなにクリエイティブの作成出来ないよ…」
と思われる方もいらっしゃると思います。
そこで実はGoogleではフリー素材のクリエイティブを準備してあります。
商材に合わせたクリエイティブを選択するだけですぐに入稿することができ、また様々な訴求を行うことが出来ますので、レスポンシブディスプレイ広告を使用する際は是非活用してください。
もちろん1枚も準備が無い方でも利用できますので、
「レスポンシブディスプレイ用のサイズを社内で作ってもらえない」
ということであれば是非ご活用いただければと思います。
②動画
画像やテキストとは異なり、動画の入稿は必須ではありませんが、もし動画をお持ちであれば入稿していただくことをおすすめいたします。
「動画じゃそもそも獲得に繋がらないのでは?」
と思われますが、レスポンシブディスプレイ広告の特徴である効果の良いクリエイティブに寄っていくことより、もし仮に動画が獲得に繋がらない場合は配信がされなくなりますので安心です。
また後ほどご紹介いたしますが、動画のクリエイティブを入稿することでアウトストリーム広告を配信することが出来ますので、是非一度お試しいただければと思います。
動画を入稿する際は、TrueView広告を出稿するのと同じくYouTubeにアップロードをしてそのURLを入稿する流れとなります。
③テキスト
テキストはリスティング広告と同じような形で広告見出し(半角30文字)×最大5本、説明文(半角90文字)×最大5本を入稿することができ、また別に長い広告見出し(半角90文字)を1本入れることが出来ます。
基本的には広告見出し(もしくは長い広告見出し)から1本、説明文から1本が画像と組み合わさって配信される仕組みになっています。
画像と同じく広告見出しと説明文は様々な訴求を準備して、それぞれ最大である5本を入稿出来るようにしましょう。
レスポンシブディスプレイ広告の配信面
レスポンシブディスプレイ広告は通常のバナー広告と同じく配信面はGoogleのディスプレイネットワーク面となりますが、バナー広告では配信されない面としてGmail面があります。
実はこのGmail面での配信効果はとても良いです。
Gmail広告の効果に関しましては以下の記事でも記載しておりますので、良かったらお読みいただければと思います。
Gmail広告は専用のキャンペーンを作成して入稿することも出来ますが、このレスポンシブディスプレイ広告を使えば自動的に配信対象とすることが出来るのです。
またクリエイティブで「動画」を入稿することで、アウトストリーム広告の配信が出来るようになります。
YouTubeで配信するTrueViewなどはインストリーム広告と呼ばれて、YouTubeを見ている動画の前もしくは間などで配信されます。
アウトストリーム広告は配信面はGoogleのディスプレイネットワークですが、バナーの代わりに動画を配信させることが出来ます。
レスポンシブディスプレイ広告の効果・事例
ここまでレスポンシブディスプレイ広告の内容についてご紹介をさせて頂きましたが、ここからは実際の配信事例をご紹介させて頂きます。
今回配信した事例としては、1つの広告グループ内に「レスポンシブディスプレイ広告」と通常の「バナー広告」を入稿して配信した結果となっています。
なお「バナー広告」には、メインである600×500(300×250)、336×280、728×90、300×600、640×200(320×100)、640×100(320×50)、468×60、160×600の8サイズの合算値となります。
広告種類 | IMP | CL | CTR | CPC | COST | CV | CVR | CPA |
バナー広告 | 2,189,589 | 3,928 | 0.18% | ¥111 | ¥437,632 | 26 | 0.66% | ¥16,832 |
レスポンシブディスプレイ広告 | 1,611,272 | 8,014 | 0.50% | ¥60 | ¥479,080 | 44 | 0.55% | ¥10,888 |
冒頭でもお伝えさせて頂きました通り、通常のバナー広告と比べてレスポンシブディスプレイ広告の方がCV数が良く、CPAも安価で取れています。
注目して頂きたいのがCTRで、バナー広告よりも2.5倍以上高い数値となっています。
ほぼ同じコストを使用しているにも関わらず、クリック数がレスポンシブディスプレイ広告の方が圧倒的に多く、結果としてCV数も増やすことが出来ているという状況です。
上記のようにレスポンシブディスプレイ広告の方が効果が良い要因としては、先ほどの項目でもお話しさせて頂きました特徴によるもので、
- 広告枠の配信サイズに合わせて自動的に配信する広告のサイズを変更する
- 効果の良いクリエイティブに寄せて配信が行われる
に加えて、
- Gmail面への配信が行われていること
- アウトストリーム広告の配信が行われていること
これらの要因によって効果が良くなっていると考えられます。
レスポンシブディスプレイ広告のデメリット
ここまででレスポンシブディスプレイ広告には効果があることが分かったかと思います。
「レスポンシブディスプレイ広告は効果があるしメリットばかりなので、早速試してみよう!」
と思われた方も多いと思われますが、レスポンシブディスプレイ広告にもデメリットは存在していますのでご紹介させて頂きます。
縦長の広告配信フォーマットがよくない
レスポンシブディスプレイ広告は、画像・テキスト・動画が組み合わさり様々なサイズの広告枠に配信されます。
そして入稿した画像は横長もしくは正方形の画像しか入れていないため、縦長の広告サイズ(120×600や160×600)に配信される場合、サイズの割りに画像が小さく配信されて、その他の部分がテキストで埋め尽くされるというフォーマットになってしまいます。
実際にどのような配信になっているかは管理画面で見れますので、ご確認ください。
この配信フォーマットは効果はさておき、見た目があまり良くないと個人的には感じています。
画像やテキスト毎の数値が分からない
画像は最大で15枚、テキストは見出し・説明文をそれぞれ最大5本入稿できるとお伝えさせて頂きました。
そしてそれぞれが自動的に組み合わさって広告出稿される形になるのですが、実際の配信結果というのがレスポンシブディスプレイ広告としては分かりますが、それぞれの画像やテキスト毎での数値は分かりません。
そのため、例えば画像を2枚検証として入れたとしても、それぞれの実数値は分かりませんので、検証数値というものを出すことは出来ません。
ただしその代わり、管理画面上ではそれぞれの画像・テキスト・動画毎で結果が良いのか悪いのかを「最良」「良」「低」で見ることが出来ます。
そのためこの結果を元に良し悪しを判断して、次のアクションを進めていくのが良いと思います。
なおレスポンシブディスプレイ広告を2つ作成して、それぞれに別の画像を入れることで強引に検証を行うことは出来ますが、レスポンシブディスプレイ広告はテキストのみでの配信も行われるため、綺麗な検証結果を見ることは出来ないので注意が必要です。
まとめ
以上、今回はレスポンシブディスプレイ広告の効果、および仕様などに関してお話をさせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
レスポンシブディスプレイ広告は通常のバナー広告よりも効果が良く、GDNを出稿されるのであれば必須の広告種類になりますので、しっかりと準備をしておきましょう。
レスポンシブディスプレイ広告の効果が良い理由としては、
- 広告枠の配信サイズに合わせて自動的に配信する広告のサイズを変更する
- 効果の良いクリエイティブに寄せて配信が行われる
- Gmail面への配信が行われていること
- アウトストリーム広告の配信が行われていること
の4点が挙げられます。
ただその反面、細かい数値までを取得できないのがレスポンシブディスプレイ広告となりますので、配信する場合はデメリット部分の理解もしておきましょう。
まだGDNは回しているけどレスポンシブディスプレイ広告を導入されていないという方は、是非この記事を読んで入稿して頂けたら嬉しいです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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