TrueView広告を配信しようと考えているんだけど、どのように運用を行えばいいか知りたい…。
TrueView広告の運用はプレースメントの除外を定期的に行うことが重要なんだ!
YouTube広告の中でも配信されることが多いメニューが、TrueViewインストリーム広告と呼ばれるYouTube動画内に広告配信できるメニューです。
リスティング広告などとは仕組みや配信目的が異なるため、「TrueView広告は運用の必要がない」と思われる方が多いのですが、実はTrueView広告でもしっかりと運用することで改善していくことができるのです。
特に、TrueView広告ではプレースメント除外を行うことが、かなり効果的な運用術になります。
そこで今回は、TrueView広告の運用に効果的なプレースメント除外の方法と運用前にどのような準備を行っておくべきかについて解説していきます。
どうしてTrueView運用でプレースメント除外が重要なのか?
TrueView広告の運用でプレースメント除外を行うことで、数値を改善させていくことができます。
どうしてプレースメント除外すると効果を上げることができるのでしょうか?
TrueView広告の品質スコア
リスティング広告でよく知られている品質スコアと呼ばれる指標は、実はTrueView広告でも使われています。
そしてこの品質スコアと入札単価を掛け合わせた値である広告ランクが高ければ高いほど、TrueView広告が優先的に配信される仕組みとなっています。
広告ランク=品質スコア×入札単価
では、TrueView広告の品質スコアはどのように決まっているのでしょうか?
TrueView広告では、視聴完了率の値が品質スコアの要素となっています。
視聴完了率とはユーザーがTrueView広告を再生した回数のうち、30秒以下の動画であれば最後まで動画を見た回数、30秒以上の動画であれば30秒まで動画を見た回数の割合のことを指しています。
つまり、この視聴完了率が高ければ高いほど品質スコアが上がりやすく、低コストでTrueView広告を配信させることができるので、運用する上で重要なポイントとなってきます。
視聴完了率の低いプレースメントを除外
視聴完了率を高めるためには、視聴完了率の低いプレースメントを除外していくことが効果的な運用施策になります。
プレースメントとはYouTube動画のことを指しており、管理画面上でどのYouTube動画に対してTrueView広告が配信されたかを確認することができます。
この中で視聴完了率の低いYouTube動画は、その動画を視聴しているユーザー層とYouTube広告の訴求がマッチしていないため、途中でスキップされてしまい視聴完了率が低くなっています。
スキップしてもらえると広告費が発生しないので良いと思われがちですが、実は品質スコアを下げることになるので効率が悪くなってしまいます。
そのため、視聴完了率の低い動画を徹底的にプレースメント除外していくことで、全体の視聴完了率を高めることができ、より効率的な配信が可能になります。
実際にプレースメント除外した配信結果
実際にTrueView広告を配信していた際に、プレースメント除外を行って配信結果がどのように変化したかを紹介していきます。
ご紹介するアカウントは、サービスの認知度を高める目的でTrueViewインストリーム広告を配信した実績になっており、配信途中でプレースメント除外を行い、その前後の数値をまとめています。
プレースメント | 表示回数 | 視聴回数 | 視聴完了率 | 視聴単価 | 出稿費用 |
除外前 | 1,489,912 | 364,106 | 24.44% | ¥4.3 | ¥1,552,642 |
除外後 | 1,772,786 | 486,318 | 27.43% | ¥3.7 | ¥1,796,149 |
プレースメント除外によって視聴完了率が24.44%⇒27.43%と3%ほど改善したことで、視聴単価自体が引き下がり、表示回数・視聴回数ともに効率的に配信できていることがわかります。
この当時実際に行った対応としては、除外前の視聴完了率である24.44%よりも低いYouTube動画に対して全てプレースメント除外を行っています。
TrueView広告で配信されるYouTube動画の数はかなり大量にあるため、数えてはいませんが恐らく200本以上を除外対応していると思います。
この結果より、視聴完了率の低いプレースメントの除外対応を行うことで品質スコアの改善に繋がり、TrueView広告がより効率化できることがわかりました。
TrueViewは運用前の準備も大切
視聴完了率の低いYouTube動画を除外することで、TrueView広告の品質スコア改善に繋がることがわかりましたが、運用前の準備次第でも視聴完了率は大きく変わってきます。
そこでここからは、TrueView広告配信前の段階でどのように準備しておくことが良いのかを解説していきます。
動画クリエイティブ
TrueView広告で一番重要とされるのが、入稿する動画クリエイティブになります。
テレビCMのクリエイティブをそのままTrueView広告で配信される企業が多いですが、これはおすすめしません。
なぜなら、テレビCMは完全な強制視聴のプッシュ型広告なので最後まで見てもらえる可能性がありますが、TrueView広告はスキップ可能なプッシュ型広告なので興味が無ければ途中でスキップされてしまいます。
そしてスキップされてしまうことで、視聴完了率が低下してしまい品質スコアの悪化、しいてはTrueView広告配信の効率低下に繋がります。
では、TrueView広告の動画クリエイティブはどのようなものが良いのでしょうか?
ユーザーにスキップされずに動画を見てもらうためには、最後までユーザーに興味を持たせられるかどうかが重要なポイントになります。
例えば、テレビショッピングなどを見ていていきなり最初に商品と価格を紹介されても買おうとは思いませんよね?
それよりもこんなシーンで使えて、あるとこんなに便利、こんな疑問を解消できるなどのコンテンツからユーザーの興味を少しずつ高めていき、最後に価格を出して「これなら買おう」となるわけです。
TrueView広告もこの感覚と同じで、いきなり最初に内容を詰め込み過ぎると「興味が無い」と判断してスキップされてしまいますので、最初のインパクトで「何の宣伝だろう?」とユーザーに思わせることでスキップされづらくなり、品質スコアの高い動画クリエイティブを作ることができます。
ユーザーにとって広告はとても見慣れていて、ありきたりな動画クリエイティブを作っても「また広告か…」と思われるだけなので、「え?これって広告?」くらいのインパクトのある動画クリエイティブが作れれば興味を引きやすくなるでしょう。
ターゲティング設定
動画クリエイティブが完成したら、そのクリエイティブをどんなユーザーに配信したいかを決めていきます。
このターゲット層と動画クリエイティブのマッチ度が高ければ高いほど、興味を持たれやすくスキップされにくくなりますので、品質スコア向上に繋がります。
特にオーディエンス(人)を決めるターゲティング設定は、入れておくことをおすすめいたします。
なぜなら、配信面(動画)は運用後のプレースメント除外で精査していくことが可能ですが、オーディエンスに関しては性別や年齢のデモグラ情報しか見れず、どんなことに興味があるのか、どんなサイトに訪れているユーザーなのか、といった詳しいデータはターゲティング設定しておかないと、数値をみることができないからです。
YouTube広告では、全部で16個のターゲティングを活用することができますので、これらを駆使して最適なターゲットに配信するようにしましょう。
【YouTube広告のターゲティング一覧】TrueViewやバンパー広告のセグメント選定の記事でそれぞれのターゲティングについて解説していますので、宜しければ参考にしてください。
まとめ
TrueView広告では品質スコアが重要なポイントになってくるんだね!
プレースメント除外は特に効果のある施策になるから、すでに運用済みなら是非試してみてね!
今回はTrueView広告の運用に関して、プレースメント除外による効果と運用前の準備までを解説していきました。
リスティング広告と同様にTrueView広告でも品質スコアの概念があり、視聴完了率が高ければ高いほど低予算で効率的な配信を行うことができます。
そしてこの品質スコアを上げるのに重要なことが、
- TrueView広告配信前であれば動画クリエイティブとターゲティング設定
- TrueView広告配信後であればプレースメント除外
となります。
TrueView広告で品質スコアの要素はあまり重要視されていないように思いますが、視聴完了率を上げることで実際に数値改善に繋がっていますので、今後配信を考えている方は参考にしてください。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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