今回はこのようなお悩みをお持ちの方に是非読んでいただきたい記事になります。
GDNやYDNなどディスプレイ広告を配信する際には、必ずと言っていいほどリマーケティングという手法が取られることが多いです。
リマーケティングだけを配信するということもあります。
そんなリマーケティング広告ですが、メリットもありますが実はデメリットもあることをご存知でしょうか?
リマーケティングを配信することのメリットとしては、
- 顕在層のユーザーの囲い込み
- 広告としてのCPA(獲得単価)が安い
という2つが上げられます。
反対にデメリットとしては、
- 新規ユーザー層の拡張に繋がらない
- ブランド毀損に繋がる可能性がある
が上げられます。
これはどちらもリマーケティングの特徴である一度訪問したユーザーに広告配信することが主な要因になっています。
そこで今回はこのリマーケティング広告におけるメリットとデメリットをご紹介させて頂きます。
リマーケティング広告とは?
リマーケティング広告とは追跡型広告とも呼ばれますが、
一度サイトに訪問したユーザーに対して広告を配信することが出来るターゲティング広告
になります。
つまり、ユーザーである人を特定する広告メニューになります。
一度サイトに訪問したユーザーというのは、そのサイトに興味があるユーザーであったり商品の購入を考えているユーザーである可能性が高いです。
自分が興味が無ければわざわざサイトには訪問しないですからね。
そのため後ほどメリットでもご紹介させて頂きますが、リマーケティングは獲得に繋がりやすいターゲティング手法になります。
GDNのターゲティング手法は以下の記事でもまとまっておりますので、宜しければリマーケティングと他のターゲティングの比較にお使いいただければと思います。
それにしてもなぜサイトに訪問したユーザーへ広告配信することが出来るのでしょうか?
それはサイトに訪問したユーザーのブラウザに対して広告のCookieを付与させることで、他のサイトに離脱してしまっても広告配信を行うことが出来るのです。
ここ最近良く聞くようになった「ITP」というのは、Apple社の持つブラウザであるSafariにおいて自動的にこのCookieが削除される仕様に変更されてしまい、リマーケティング広告が配信されなくなってしまう、ということが大きな問題になっています。
また例えばサイトに訪問した時と別のブラウザを使い始めたり、ブラウザ内でCookieを手動で削除した場合もリマーケティング広告は配信されなくなります。
リマーケティングのメリット
ここまでリマーケティング広告の主な特徴についてお話しさせて頂きましたが、ここからはメリットとデメリットをご紹介させて頂きます。
まずはメリット部分です。
リマーケティング広告におけるメリットには、大きく以下の2つのメリットがあります。
- 顕在層のユーザーの囲い込み
- 広告としてのCPA(獲得単価)が安い
それぞれご紹介させて頂きます。
メリット①:顕在層のユーザーの囲い込み
最初の項目でもお話しした通り、
リマーケティング広告はサイトに一度訪問したユーザーに広告配信を行うことが出来る
広告になります。
サイトに訪問するユーザーの理由はそれぞれ異なりますが、自らそのサイトに興味を持ってきているユーザーを対象にすることが出来ます。
マーケティングの考え方では、顕在層と潜在層という大きく2つのユーザー層に分けることが出来ます。
簡単に説明すると以下のような形です。
- 顕在層 ⇒ すでにそのブランドを認知している、他社と合わせて購入を検討しているユーザー
- 潜在層 ⇒ その商品を知らない、購入を考えていないユーザー
つまりこの中で顕在層のユーザーはすでに購入を考えているユーザーなので、ここを他社に取られずにしっかり獲得に繋げることが出来れば、ビジネスの売上にも繋げやすくなりますよね。
この顕在層ユーザーに対してプロモーションを行える広告の一つとして、リマーケティング広告があります。
そのためリマーケティング広告には、
顕在層ユーザーを囲い込みすることが出来る
というメリットがあることになります。
メリット②:広告としてのCPA(獲得単価)が安い
先ほどの項目でリマーケティング広告は「顕在層ユーザーを囲い込みすることが出来る」とお伝えさせて頂きました。
このすでに購入を考えている顕在層ユーザーは、この後実際に購入などのアクションに繋がる可能性が高いです。
そのためリマーケティング広告は他のターゲティングと比べて、
獲得(CV)に繋がりやすくCPAが安くなる
ということが多いです。
ターゲティング手法には様々な方法がありますが、サイトに訪問したユーザーに配信することが出来るのはリマーケティングだけになりますので、獲得ということを考えると圧倒的にリマーケティングに軍配が上がりやすいです。
あくまでも業界によって傾向は異なりますが、比較的にこのような結果になることが多いです。
その反面リマーケティングで獲得に繋がらないということは、
他社と比較してサービスに魅力が無かったり商品価値が見劣りする可能性が高い
です。
このような場合の改善策として、広告のクリエイティブを変更するということも重要ですが、
- 他社よりも付加価値のあるサービスであるかどうか
- 強み(決め手)となる部分があるかどうか
を他社と比較してチェックしていく必要が出てきます。
もし強みなどが無いのであれば、サービス自体のモデルを考え直すことに課題を持ってきた方が良いかと思います。
リマーケティングのデメリット
ここからはリマーケティングのデメリット部分についてご紹介させて頂きます。
デメリットにも主に以下の2つがあります。
- 新規ユーザー層の拡張に繋がらない
- ブランド毀損に繋がる可能性がある
こちらもそれぞれご紹介させて頂きます。
デメリット①:新規ユーザー層の拡張に繋がらない
リマーケティング広告の特徴としては、一度サイトに訪問したユーザーに広告配信することが出来るということでしたが、これが逆にデメリットになる可能性があります。
つまり、サイトに訪問していないユーザーには広告配信することが出来ません。
メリット部分でご紹介していた顕在層と潜在層の部分でお話すれば、サイトに訪問していないユーザーということは潜在層ということになります。
そして他のターゲティングと比較してCPAが安く取れてしまうこともあり、配信手法をリマーケティングだけに絞りがちです。
しかしながらこのように絞ってしまうと、潜在層に対する部分のアプローチは無くなってしまい、顕在層だけに頼るということになります。
これでは、
さらなる新規ユーザー層の拡張に繋げることは出来ません。
そして最終的には顕在層ユーザーをある程度囲い込んだ後は、ユーザーがいなくなってしまいシュリンクと呼ばれる縮小傾向に進んでいきます。
デメリット②:ブランド毀損に繋がる可能性がある
皆さんも経験があるかと思いますが、あるサイトに訪問するとそのサイトの広告ばかり配信されることはありませんか?
同じ広告ばかりで嫌な気持ちになる方もいらっしゃると思います。
つまり、
リマーケティングで追いすぎるとそのブランド自体の毀損に繋がる可能性があります。
これはWeb広告だけでなくTV広告でも同様にあり得ることです。
せっかくお金を出して広告を配信しているのに、逆効果になるなんて嫌ですよね…。
これを防ぐ方法として、フリークエンシーという設定をすることがおすすめです。
フリークエンシーを設定すると一人のユーザーに対して、
- 1日に広告を何回表示させる
- 1週間に3回表示されたら広告配信させない
などということが出来ます。
リマーケティングのリスト数に比べて広告配信量が増えすぎている場合は、ブランド毀損しないようにフリークエンシーを設定しておくと良いでしょう。
まとめ
今回はリマーケティング広告におけるメリットとデメリットをご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
個人的にリマーケティング広告は「諸刃の剣」だなと思うことがあります。
なぜなら、リマーケティングは顕在層ユーザーを対象にCPAを安く広告配信できることはメリットであるのですが、その結果他のターゲティング手法とCPA目線で比べてしまうとリマーケティングのみに絞られてしまうので、潜在層へのアプローチが出来なくなってしまうからです。
別の機会に記事を書きたいと思っていますが、上記を無くすためには顕在層にはCPA重視での運用、潜在層は予算性としての運用にて、運用指標やレポート自体も切り分けて管理を行っていくべきだと思います。
なかなかWeb広告という立場上、このような切り分けは難しいところもありますが、今回の記事を参考にして、一度広告施策を見直してみても良いかもしれませんね。
またYouTube広告はリマーケティングも配信出来ますが、潜在層向けの配信がメインになってきますので、是非広告施策の1つに入れてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
コメント